ある晴れた冬の日に
第10章 きっとまた会える
午後の授業は、なぜこんなに眠いんだろう…。
周りの何人かも、こっくりしている。
「……っ」
いけない。がんばっているつもりでも、いつの間にかまぶたが下がってきてしまう。
「…」
そして私は暗闇に落ちた。
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《……萌音さん……》
『あなたは誰なの?』
《……ずっと1人で寂しかったじゅんを、救ってくれてほんとにありがとう……》
『舞尋さん…っ!』
《……どうか彼を、いつまでもよろしくお願いします………》
『待って、私あなたに言いたいの』
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はっ…!?
その時私は我に返った。
地理の先生が黒板にチョークで書いている。
ドクン、ドクン、
今の声は、確かに舞尋さんだった。
いいえ、
私こそあなたに感謝します。
あなたにとって一番大切な人を、
私にめぐり会わせてくれたのですから……。