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密猟界

第8章 狩りの時刻

 「それに、僕を呼んだじゃないですか」「聞こえたか」「はい」「階段の途中で、石の間から黒い影が俺を引っぱり込んで」「そしてこんなところに?」石面を軽く蹴る。「黒い水牛ちゃんの餌場らしい。獲物を食い残して、置いておく」「ユノよりどろどろの魔物が、好物なんでしょうか」
 「結構なご趣味…」ムーンウォークをはじめるユノに、「ヘチですよ、ヘチの力で僕は魔物を見破った。魔物は泥になった」─拍手をしながら、「舞台王」「チャンミン…所詮ダンサーあがりって話もあった」「止めましょう。失礼な、ばかげた話」「俺も悪口は嫌いだ。エンジェルベイビー」BADの振り付けをしながら、ユノはチャンミンに投げKiss。ユノのダンスに合わせて、チャンミンが唄い出した。






……地下墓地の銀の十字架、地脈を走る亀裂に震え始める─。








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