
密猟界
第8章 狩りの時刻
「寒いけど、石の部屋だから、蛇の親分も入れないだろう」「親分?」「そんな感じだから。あれってさ」「はぁ…」壁に沿ってソロソロと歩き出したチャンミンの後ろで、突然唸り声。はじかれたように振り向くと、ユノが喉に手を当てて、身を捩っていた。まるで目に見えない何かに、首を絞められているかのように─「ユノ」「う…あぁ」水中を溺れるひとの仕草で、よろめく─「ど、…どうしたんです」「あァ…!」「─ユノ!?」よろよろドアを指差し、「あ、悪魔が地獄の─オ…ォ」頭を両手で抱え、苦しみ出す。
「割れそうだ。俺の頭」「ユノッ」白目を向いたまま、倒れ込む。「だいじょうぶ…ユノ…」半泣きのチャンミンの胸で、「じゃ邪悪な、ウゥ…ここはドラ─キラの城か」「ユノしっかり。教会ですよ」白目は向いたままで唸り声を出し続け、「血。血だ。俺は欲しい。求めるのは、…血だぁぁ!」叫んでチャンミンに襲いかかる。
「やめて…! アッ」後ろから首を絞め、耳をネズミのように噛じった。「痛いっ」「俺は、俺たちは、─血を美しい血を吸って…」「嫌だ…あぁ」「そうだチャンミン。俺たちは美しい血の一族、美しきケツ族─」
「割れそうだ。俺の頭」「ユノッ」白目を向いたまま、倒れ込む。「だいじょうぶ…ユノ…」半泣きのチャンミンの胸で、「じゃ邪悪な、ウゥ…ここはドラ─キラの城か」「ユノしっかり。教会ですよ」白目は向いたままで唸り声を出し続け、「血。血だ。俺は欲しい。求めるのは、…血だぁぁ!」叫んでチャンミンに襲いかかる。
「やめて…! アッ」後ろから首を絞め、耳をネズミのように噛じった。「痛いっ」「俺は、俺たちは、─血を美しい血を吸って…」「嫌だ…あぁ」「そうだチャンミン。俺たちは美しい血の一族、美しきケツ族─」
