
密猟界
第8章 狩りの時刻
ユノに、ワークパンツのジッパーに、手を伸ばされ、死に物狂いでチャンミンは泣き出しそうな目になりながら、それを振り払う。げらげらユノが笑いだす。
「悪い。チャンミン? 泣くな─」鼻を啜りながら、膝をかかえ、肩を落とし、涙の滲んだ赤い目でチャンミンは、ユノを睨む。にやにやしながら、壁に寄りかかり、大笑いしたあとの息を整えた。
まだ自分を睨んでいる視線に気づき、照れ笑いする。顔を背けたチャンミンは、冷たい石の床で尻が寒いのか、身震いした。
「お漏らしか。チャンミン」黙って下を向く。「上も…下もびしょびしょ。洪水だ」そばに行くと、「ほら、汚したパンツ脱いでチャンミン、気持ち悪いだろ…ユノ兄さんが洗ってやる」「触る─なぁ…!」しゃがれ声で叫び、部屋の隅に走っていった。足で何か踏み、暗がりのなかで床に目を凝らしていると─「ゆのお~!!」絶叫がした。
「今度は何だ」顔面蒼白のうえ、死んだ魚の目のチャンミンに十字架を手渡した。「落としたぞ。お守り」「オ─、うぉ…お化けぇ」隅の突き当たりの壁を指す。
「チャンミン。お前こそお化けの顔、死仮面だ」縮こまって震える体の脇をすり抜けて、壁面の前に立つ。
「悪い。チャンミン? 泣くな─」鼻を啜りながら、膝をかかえ、肩を落とし、涙の滲んだ赤い目でチャンミンは、ユノを睨む。にやにやしながら、壁に寄りかかり、大笑いしたあとの息を整えた。
まだ自分を睨んでいる視線に気づき、照れ笑いする。顔を背けたチャンミンは、冷たい石の床で尻が寒いのか、身震いした。
「お漏らしか。チャンミン」黙って下を向く。「上も…下もびしょびしょ。洪水だ」そばに行くと、「ほら、汚したパンツ脱いでチャンミン、気持ち悪いだろ…ユノ兄さんが洗ってやる」「触る─なぁ…!」しゃがれ声で叫び、部屋の隅に走っていった。足で何か踏み、暗がりのなかで床に目を凝らしていると─「ゆのお~!!」絶叫がした。
「今度は何だ」顔面蒼白のうえ、死んだ魚の目のチャンミンに十字架を手渡した。「落としたぞ。お守り」「オ─、うぉ…お化けぇ」隅の突き当たりの壁を指す。
「チャンミン。お前こそお化けの顔、死仮面だ」縮こまって震える体の脇をすり抜けて、壁面の前に立つ。
