
密猟界
第4章 闇の中の謝肉祭(カーニバル)
「─ユノ」チャンミンの声に振り向く。「乾きましたけど…、ドレスを着てみます?」「冗談─」自分の服を受け取った。
「そこ、試着室です」白いドア。金色の取っ手…。赤のベルベッドのドレスのそばに座っていたユノは、立ち上がり、「…女の子の服ばっかりのここで─着替え、なんか恥ずかしいから…」云いながら、白いドアに入っていった。
ひとりになると、ユノは乾いた服を抱えたまま辺りを見渡した。奥行きがあり、天井は低い。そこから照らすライトは、やわらかい光のいろ─。
小さなため息を吐き、脇の造りつけの開き扉のキャビネットの上に服をそっと置く。
明かりのためか、黄いろがかった白い棚…まわりの壁…。「ア、──? 鏡…」数歩先の向かいの壁にいき、手を伸ばすと冷たく触れる。
それを覆う繊細な黒のレース…ベール…修道女が被るような…長い長い─ロングのベール。そのベールを、カーテンをひく仕草で動かすユノ。
…その下に、さらに長い長い床に引き摺るようなロングドレス─。…と、バサリと音を立て、黒い大きな翼に似たものが、ユノの後ろに落ちてきた。
「そこ、試着室です」白いドア。金色の取っ手…。赤のベルベッドのドレスのそばに座っていたユノは、立ち上がり、「…女の子の服ばっかりのここで─着替え、なんか恥ずかしいから…」云いながら、白いドアに入っていった。
ひとりになると、ユノは乾いた服を抱えたまま辺りを見渡した。奥行きがあり、天井は低い。そこから照らすライトは、やわらかい光のいろ─。
小さなため息を吐き、脇の造りつけの開き扉のキャビネットの上に服をそっと置く。
明かりのためか、黄いろがかった白い棚…まわりの壁…。「ア、──? 鏡…」数歩先の向かいの壁にいき、手を伸ばすと冷たく触れる。
それを覆う繊細な黒のレース…ベール…修道女が被るような…長い長い─ロングのベール。そのベールを、カーテンをひく仕草で動かすユノ。
…その下に、さらに長い長い床に引き摺るようなロングドレス─。…と、バサリと音を立て、黒い大きな翼に似たものが、ユノの後ろに落ちてきた。
