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密猟界

第6章 闇の中の謝肉祭(カーニバル)Ⅱ

 ──ジーンズのチャックをあげ、「上は裸でいるしかないですね。暖房強くします」壁のパネルを押した。「平気だよ、チャンミン。…有難う」 陽気にユノは云って、ベッドに腰を下ろす。 



 ─薄赤いブイヨンをチャンミンが掬う。
 「もうひとくち…」
 ユノの唇が、スプーンをとらえる。白いちいさな丸皿が、それでカラになる。
 チャンミンは、ユノのくちのまわりを、そっと、拭いて遣る。 
 「─腕、こうしてると」ユノが、ベッドの上の枕やクッション、たたまれた毛布に背中を当て、「乳首がピ―ンと張って、痛い」「今夜。僕がオイルマッサージしてあげます」「うん、…楽しみ。アロマオイルがいい。ベルガモットの香り」いたずらっ子のように微笑って、チャンミンが乳首を、指先で叩くと、「アッ…」短く小さい声をユノは出した。 
 ユノの固くみえて、なかに弾力のある胸にチャンミンは片手をやり、「その時。軽く、歯を立ててみたい」「いいよ。アルデンテな噛み心地…」「パスタ。─食べたくなってきました」 
 ユノは立ちあがると、「今夜、パスタ? …その前に…、─少し運動しよう。チャンミン」冗談めいた、ウインクをした。


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