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腐男子恋愛日常-parallel world-

第10章 ~歩の嘘~

「研磨君には、嘘でも別れるって言っちゃったし…。
両親が今日帰って来たら事情を説明するから、それまでの辛抱って嘘もついた…。
それに、実の弟を殺した犯罪者になって、この手を血で汚しちゃったしね…。」

だから、どっちにしろ研磨君の元へは戻れない…。

戻れる筈がない…。

「兄さん、本当に…ゴホッ…ゴメンな、さい…!」

「謝らなくて良いって…。」

僕は、真にキスをした。

「あの世では、ずっとずーっと僕達恋人だよ…。」

「兄さん……ゴホッ…最後に1つだけ、聞いてほしい事が…ゲホッ…あるんだ…ハァ…。」

真の目に、生気が失われていく。

「前に見た夢で……家の中で倒れてるんだけど…。
生まれ変わったら、僕達が…恋人関係になれたら良いなって思った夢を見たのを……思い、出したんだ…。」

真の瞼が閉じようとしている。

「夢と現実で思ってた事が、やっと叶ったんだね……良かった…。」

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