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カラダからはじまった愛は

第3章 憧れ

 雨空で星の見えない七夕の夜、

駐車場に停めた車の中で愛し合った。

お互いの手順がわかり始め、

感じるところを知っていった。

哲の器用な指先にせめられ求められて、

瑠衣は感じるままに哲に身を任せていた。

ふたりの吐息で車のフロントガラスは白く曇っていた。

 はじめての日からひと月が経っていた。

 
 愛してる…

 
 もう なにも抑えることなく

哲の腕の中 ただ素直に

 愛してる

そう 伝えたかった。


 「 今日 七夕だから 言うね…。

   …結婚しよう。 …ふたりだけで…」

 
 突然の言葉に驚きはしたけど、  

 うれしかった。
 
 心があつくなり、しあわせで胸がいっぱいだった。

 一緒にいたい、
 もっとそばにいたい、
 哲さんを もっと しあわせにしたい…

 哲のその言葉に嘘がないのはわかっていた。

 「 …はい。」

 ぎゅっと哲の胸元にしがみついた。


 嘘はない

 私の心にも 嘘はなかった…。

 …ただ… 

それは

淡い 夢のように 感じていた...



 


 
 




 

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