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知らない世界

第10章 やきもちからの・・・

「そっかそっか・・・
照れくさくて顔が見せられないってとこか?」

「うるさい!
こんな近距離で恥ずかしくなることを言うからだろ」

「もっと言ってやろうか?」

「もういいよ・・・あっ」


櫻井さんの唇が俺の耳たぶに触れた。


「潤、好きだよ・・・誰よりも好きだ」


耳元で囁かれ背中には電気がはしった。
そして背骨を引き抜かれたかのように、力が一気に抜けた。
アゴクイをされ、そのままの唇を重ねた。
俺は自然と腕をのばし、首にまわした。


「もうキス、馴れたな」

「馴れるわけ・・・ないだろ」

「そんなこと言って、俺の首に自分から手を回したり、体にも力入ってないし、目がトロンとしてるじゃねぇか」

「うるせぇ!
こんな恥ずかしいこと、何回しても馴れるわけ・・・んふっ」


今まで櫻井さんとしてきたキスの中で、1番濃いキス・・・多分。
舌を絡め合う音が聞こえた。


「キスの何が恥ずかしいことなんだよ。
恥ずかしいことは、まだしてないよ」

「まだしてないって・・・何するの?」


ニヤリとして、また俺をギュッと抱き締めた。


「それはまた今度。
時間があるときにゆっくりと・・・なっ!」





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