テキストサイズ

知らない世界

第11章 かずの心の準備

「俺への土産は、“ただいま”ってお前からキスしてくれることだから」

「だっ、だからそう言う恥ずかしいことを言うんじゃねぇよ」

「あっ、そうだ。
お前さ、俺にもうタメ口きいてんだから、櫻井さんはやめねぇか?」

「櫻井さんじゃなかったら、なんて呼べばいいの?」

「下の名前とか・・・」

「下の名前・・・
ってか、櫻井さんの下の名前って何て言うの?」

「翔って言うの。どうだ、カッコいいだろ?」

「自分で言うか?でも何か照れくさいよ」

「馴れだよ、馴れ。
ところで、例の若の件、よろしく頼むな」

「それはかず次第だからね。
結果は旅行が終わるまで待っててよね」

「あぁ・・・じゃあ潤、おやすみ」

「おやすみなさい」


キスをして、車をおりた。
週末、かずと雅紀の3人で旅行準備の買い物に行く予定。


「かずの組の人達にお土産か・・・
何がいいのかな?
ベタにお菓子、お饅頭・・・とか?」


櫻井・・・じゃなくて、翔さんのお土産は、ただいまの俺のキス・・・か。
ダメダメ!考えただけで体が熱くなってくるよ。

そう・・・
最近体の芯から熱くなって、物足りなさを感じるのは何でだろう?

ストーリーメニュー

TOPTOPへ