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知らない世界

第12章 ついに告白

誰かがもしかして起きているかも・・・
なんて心配は必要なかった。
みんな部屋を出たときのまま、ぐっすりと寝ていた。


「おやすみ」

「おやすみ、潤」


かずはどうかわからないけど、俺は全然眠れなかった。


「かずは抱き締めたい側じゃなくて、抱き締められたい側なんだな。
俺もそうだから、抱き締めてあげられなかった」


何だかかずへの罪悪感でいっぱい。
かずには“NO”と言っておいて、俺は翔さんとなんと言うか、付き合っているわけだから。


「翔さん・・・」


罪悪感で一杯と言いながら、物凄く翔さんに会いたい。
会って強く抱き締められたい。
体温を感じたい。
体が溶けてしまうような、キスをしてほしい。


「どうしよう、全然眠れないよ」


何て言いつつ、疲れには勝てず、気が付いたら朝になっていた。

服を着替え顔を洗い、朝食を食べに行った。
食堂に入る前に、売店に目を向けた。


「おい潤、どうした?
何か買い忘れたものでもあるの?」

「いや・・・そう言う訳じゃ・・・」


まだ迷ってる。


「俺だけ買おうかな」


迷っている俺の斜め前に、昨日のことはなかったかのように明るいかずが座っている。

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