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知らない世界

第17章 寂しい夜

その日の夜、店の手伝いが終わり風呂に入った。
頭をタオルで拭きながらベッドに座り、携帯握った。


「こんな遅くに、迷惑かな」


携帯を見つめていると、翔さんから電話がかかってきた。


『もしもし、翔さん?
もしかして俺の行動どこかで見てる?』

『バカ、隠しカメラとか取り付けてる訳じゃあるまいし』

『だっていつもいいタイミングかけてくるから』

『たまたまだよ。
でも隠しカメラもいいかもな。お前の裸とか見られるってことだもんな』

『ただの変態じゃねぇか。
・・・でどうしたの?忙しいいんだろ?』

『お前に会えなくて、禁断症状が出そうで、声だけでも聞こうと思ってさ』

『そんな大袈裟な・・・』

『じゃあお前は俺に会えなくて平気なのか?』

『それは・・・』


確かに俺も寂しくて、電話しようと思っていたところだけど。


『どうなんだ?言ってみろよ』

『俺も・・・かけようと思ってたところ』

『実は今日、若を迎えに行ったとき、車の中からお前の姿を見たんだ。
余計に寂しくなって、声を聞きたくなって』

『翔さん今どこ?かずんとこ?』

『あぁ、今日は泊まりで俺の部屋にいるよ』




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