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知らない世界

第18章 会いたくて

「うちの若と潤のことを悪く言うな。
あいつのお陰で若は、普通の高校生になれたんだ」

「何をムキになってるの?
ところで怪我の具合はどうなの?」

「何で怪我のことをお前が知ってるんだ?」

「えっ!?いやっ、今あなたの姿見て怪我したんだなと思って・・・で聞いて・・・みただけよ」

「・・・?
でところで話って何だよ」


飲みかけのビールをテーブルに置いた。
ボタンを外し、服を脱ぎながら近づいてくる。


「どういうつもりだ」

「どうもこうも、見ての通りよ。
あなた最近全然声かけてくれないから・・・」


スカートも脱ぎ、下着姿になった。
絡み付くように、俺の首に手を回してきた。


「あなたにしてほしくてたまらないの。
ねぇ・・・抱いて」


唇を重ねてきた。
抱き締めることもせず、俺は微動だにしなかった。


「だから、話って何だよ」

「何よ、私のこの姿を見ても何とも思わないの?」

「何とも思わないから、何もしないんだろ?
話がないならとっとと帰ってくれ!」

「他に女でもできたの?誰・・・誰よ。
うちの店の子?それとも他の店の子?」


潤の顔が思い浮かんだ。


「そんな女なんかいねぇよ」






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