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「うぅぅぅ・・・コノヤロウ、待ちやがれ」


俺は腹を押さえながら、その場から走って逃げた。
どうしよう・・・
約束破って殴っちゃったよ。
しかも相手はヤ○ザ。
俺の顔も知ってるみたいだった。
とにかく俺は走った。


「はぁ・はぁ・はぁ・・・」


狭い路地や人混みを通り、コンビニに入り込んだ。


「とりあえずここまで来れば」


飲み物を買い、店の前で一気に飲み干した。
フラフラと歩いていると、いかにも的な車が止まっている店に目がいった。
その店からこれまたいかにも的な男の人が、女の肩を抱いて出てきた。


「あれっ、あの女・・・」


肩を抱かれて嬉しそうにしている女。
あの日、そして今日、翔さんのマンションに来ていた女。
何で翔さんのところに行くような女が、他の男に肩を抱かれてるんだ？


「あのヤロー、翔さんの事をバカにしやがって」


車に乗り込もうとしている２人に向かって歩き出した。
見送っている人達の中に、さっきの男の人がいることに気が付かなかった。


「あっ、テメェさっきのガキ・・・」

「はっ！」


気付いたときには肩を掴まれていた。


「さっきはやってくれたな」

「う"ぅぅぅっ・・・」


殴られ、道に倒れ込んだ。