知らない世界
第21章 人質?
電話の向こうから殴る音、そして潤のうめく声が聞こえてきた。
『もしもし・・・おいっ、何してる。
やっ、やめろ・・・』
『やめろ・・・』
『今からそっちに行く』
『ほぉ・・・
来るってことはいい答えを持ってくるって事かな』
『とにかく行くから、これ以上潤に手を出すな。
いいな』
『わかったわかった。
いい答えを待ってるからな』
体調をくずして心配はされていたものの、親父さんが他の組からも会長になるよう、推薦があがっている。
会長候補を辞退すれば潤は助かる。
辞退しなければ、潤の身に何がおきるかわからない。
「兄貴、何て言ってきたんですか?」
「親父さんの会長辞退と引き替えに、潤を返すって・・・」
「そんな・・・どうしたらいいんですか?」
「・・・あっ!
親父さんを病院に襲いにきたやつ、まだ口を割らなかったんだよな?」
「はい、それが?」
「解放してやれ」
「でもそれでは・・・」
「たぶん名張のところのやつだ。
証拠を掴むために、解放して後をつけるんだ」
「わかりました。見張りに連絡します」
俺のせいで・・・
潤、もう少しの我慢だ。
『もしもし・・・おいっ、何してる。
やっ、やめろ・・・』
『やめろ・・・』
『今からそっちに行く』
『ほぉ・・・
来るってことはいい答えを持ってくるって事かな』
『とにかく行くから、これ以上潤に手を出すな。
いいな』
『わかったわかった。
いい答えを待ってるからな』
体調をくずして心配はされていたものの、親父さんが他の組からも会長になるよう、推薦があがっている。
会長候補を辞退すれば潤は助かる。
辞退しなければ、潤の身に何がおきるかわからない。
「兄貴、何て言ってきたんですか?」
「親父さんの会長辞退と引き替えに、潤を返すって・・・」
「そんな・・・どうしたらいいんですか?」
「・・・あっ!
親父さんを病院に襲いにきたやつ、まだ口を割らなかったんだよな?」
「はい、それが?」
「解放してやれ」
「でもそれでは・・・」
「たぶん名張のところのやつだ。
証拠を掴むために、解放して後をつけるんだ」
「わかりました。見張りに連絡します」
俺のせいで・・・
潤、もう少しの我慢だ。