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知らない世界

第22章 解放

「潤、下にうちのがいるから、このまま帰れ」

「はぁ?嫌だよ、ここにいる」

「バカッ!ガキの喧嘩と違うんだぞ!」

「わかってるよ。
もう巻き込まれてるんだからさ」

「早く帰れ!怪我だけじゃすまないぞ」

「ここまでボコボコにされて、ただで帰りたくないよ」


その時一人の男がドスを手に向かってきた。
大野さんが男の腕を掴み、ドスを奪い取った。


「言うことを聞け!」

「とにかく縛られてるロープをそのドスで切ってくれよ」


ロープを切られ、手が自由になると、切り落とされたロープを握った。


「お前・・・
それだけボコボコにされて、力残ってるのか?」

「残るも残らないも、返さないと気がすまねぇ」

「若いねぇ・・・もう、好きにしろ」

「そうするよ」


一気に相手の連中が襲いかかってきた。
素手で殴りかかってくるやつ、ドスを手にするやつを、翔さん、大野さん、若い人たちがまさに素手で応戦している。
俺は手にしたロープで応戦した。


「お前、マジ喧嘩馴れしてるな、強いよ」

「まぁね」

「学校卒業したらうちの組来ないか?
お前なら歓迎するし、それだけ強ければ即幹部だよ」

「それは遠慮するよ」

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