テキストサイズ

知らない世界

第3章 反省

お袋さんと約束?
その約束を守るために、手を出さなかったってことか?


「やんちゃそうな顔して、何があったか知らないけど、お袋さんとそんな約束を・・・
何か可愛いなぁ」


思わず手を伸ばし、頭を撫でた。
頬を撫で、唇の横にできた傷を指でなぞると、引き寄せられるように、顔を近付けていった。


「うっ・・・ん・・・」

「はっ!!
だっ、大丈夫か?」


我に返った。 


「ここ・・・どこですか?」

「うちの事務所だ。
どうだ、どこか痛いところあるか?」

「事務所?
何があったんだっけ・・・思い出せない」

「うちの若にボコボコにされて、気を失ったんだ」

「若?ボコボコ?
・・・あっ、俺・・・あっ、あなたは・・・
うっ・・・痛っ!」

「おいおい、急に起きたら駄目だ。
ほら、もう少し横になってな」


体を支え、もう一度寝かした。


「お前の服、ボロボロになったから、今俺の服持ってきてやるから待ってろ。
着替えてら、家まで送ってやるから」

「大丈夫です、1人で帰れ・・・ますから」

「まぁ、とにかく少し待ってろ」


俺は自分の服を用意した。


「こんなんしかないけど、家に帰るだけだから我慢してくれよな」











ストーリーメニュー

TOPTOPへ