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知らない世界

第24章 久しぶりの温もり

「へぇ?何さっき先生が言った事?
この状況が衝撃すぎて、何を言ったかなんて、わかんねぇよ」

「覚えてないのか?」

「全く全然覚えてない」

「そっか・・・それならいいや」


良かったぁ。
こいつもそこそこ鈍くって。


「何だよ、何の事だよ」

「いいよもう。この話はおしまい」

「何だよ・・・櫻井さん、何ですか?」

「話してもいいけど、お前ビックリどころか、ショックで気を失うかもな。
どうだ、それでも知りたいか?」

「えぇぇ・・・
知りたいけど、やっぱやめときます」

「その方がいいよ。
そうだな、雅紀が大人になったら教えてやってもいいかな」

「何の事かわかんねぇけど、聞いて平気ってことは潤、お前大人なんだなぁ」


“大人”の意味がちがうんだよなぁ。
何だか俺のほうが恥ずかしいんだけど。


「ハハハ・・・あっ、イテッ!」

「大丈夫かよ。ほら横になって休んで」

「潤、俺帰るわ。
無事じゃないけど無事な姿見られて安心したよ」

「悪かったな。明日は学校行くから」

「その怪我で大丈夫か?」

「平気だよ」

「じゃあ明日な。櫻井さんお大事に」

「ありがとうな。気をつけて帰れよ」







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