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知らない世界

第25章 かずのお父さん

「ふ~・・・今絶対バレたと思ったよ」

「そうだな。
俺もこんなにも緊張したの、お前と初めてキスしたとき以来だよ」

「し~っ!こんなとこで話しちゃ駄目だよ。
誰かに聞かれちゃうよ」

「今はごまかしたけど、お前さえ良ければ俺は、バレてもいいんだけどなぁ」

「え~!?それは無理無理、駄目だよ。
特に今は駄目」

「どうして今は駄目なんだ?」

「それは・・・!?」


廊下を誰かが歩いてきた。


「あっ潤、話終わった?」

「うん、終わったよ」

「夕飯まで俺の部屋来いよ」

「おぉ・・・翔さん後でね」


かずの部屋に行った。
その夜、夕飯をご馳走になった。


「ふぅ・・・ご馳走さまでした」

「明日も学校だから送るよ」

「はい」


すっかり外は暗くなっていた。
マンションに帰る翔さんに送ってもらうことに。
かずとお父さん、大野さんが外まで見送りに来てくれた。


「今日はありがとうございました。
お邪魔しました」

「いつでも遊びに来なさい。
私も一度、君の店にお邪魔させてもらうよ。
うちのものがお世話になっているようだから」

「はい、いつでもどうぞ。それでは失礼します」


車に乗り込もうとしたとき、異変に気付いた。


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