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知らない世界

第3章 反省

店の明かりが見えてきた。


「あっ、ここです」

「ここか?
お前んち、居酒屋やってるんだ。
で、どこから入るんだ?」

「裏から入るんで・・・
ありがとうございます、1人で大丈夫です」

「少し待ってろ。
お袋さんに、挨拶しておかないと」

「いいです、いいです・・・櫻井さん」


櫻井さんは、1人で店に入っていった。
数分後、櫻井さんはお袋と出てきた。
俺は若い人に支えられ、車をおりた。


「潤、大丈夫?」

「うん、大丈夫。心配させて、ごめんね」

「自分が部屋まで無事、お送りしますので、お店にお戻りください。
またあらためて、ご挨拶に伺います。
お前たちは車で待ってろ」


櫻井さんに支えられ、自分の部屋に向かった。
俺の頭の中に、寂しいという気持ちが過った。
この人の服の裾をギュッと握った。


「・・・どうかしたか?」

「いや・・・別に」


握った服の裾を離した。
何でもない階段を上がるのが、ロッククライミングをするくらい大変だった。
まぁ、ロッククライミングはしたことがないんだけどね。


「ここが俺の部屋です」











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