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知らない世界

第28章 初めての合コン

何だかんだで、やっぱりかずは人気がある。


「喋りはうまいし、ベビーフェイスだし、そりゃあモテるわな」


そんなことを思いながらジュースを飲んでいると、1人の女の子が隣に座った。


「あの松本君、お休みとか何してるの?」

「んっ?休みはほとんどお袋の手伝いだよ」

「手伝いって?」

「お袋は居酒屋やってるから、買い出しとか行ったりしてる」

「松本君えらいね。
じゃあ松本君も、料理できるの?」

「簡単なものだったらできるよ」

「本当?すごいね。食べてみたいなぁ」


すげぇこの子、グイグイくるよ。
あの打ち上げの日の、かずの気持ちが少しわかった気がする。

何か気が付くと、いい具合に女の子と1対1になっていた。
俺は別に嬉しくない。
むしろ正直言うと迷惑。
翔さんに出会ってなかったら、もしかしたら嬉しく思っていたかも。


「そろそろ時間なんで、店出ようか」


会計を済ませ店を出ると、1対1で別行動ということになった。


「かず、大丈夫か?」

「大丈夫だよ。
何か潤、櫻井に似てきたな」

「翔さんに頼まれたからだよ。
はめはずすなよ」

「はずさねぇよ。だって俺は・・・
お前も気を付けろよ」

「おぉ、じゃあな」

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