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知らない世界

第28章 初めての合コン

「ふぅ寒い、ったく来るんじゃなかった。
あっ、缶コーヒーでも買おっと」


両手を温めたくて、自販機で缶コーヒーを2本買った。


「う~ん、温かい」

「ねぇ、そこの可愛い子・・・」


2本の缶コーヒーで頬っぺたを温めていると、声をかけられた。
聞こえないふりをして歩き続けた。
すると歩く俺の横に、車がゆっくりと近付いてきた。


「ねぇ、何知らん顔してるの?
こんな遅くに1人で歩いてると危ないよ。
送ろうか?」


危ない?・・・はぁ?


「何男をナンパしてんだよ。
ふざけんじゃねぇぞ、コノヤロウ!」


助手席の窓を掴み、運転席をのぞき込んだ。


「お前は相変わらず威勢がいいな」

「翔さん!?」

「乗っていくか?」

「うん、ありがとう・・・ふ~寒かった。
ちょっとぬるくなったけど、飲む?」


助かったぁ。
缶コーヒーのふたを開け、翔さんに渡した。
もう1本のふたを開け、一口飲んだ。


「やっぱぬるくなっちゃったね」

「買ってから顔にあてて、しばらく歩いていればぬるくもなるよ」


缶コーヒーを一気に飲み干す翔さん。
何だろう、何かひっかかるんだけど・・・あっ!


「ところで翔さん、何でここにいるの?」




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