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知らない世界

第28章 初めての合コン

電話をきってから、しばらく黙っていた。
ふと灰皿に目をやると、吸い殻が山盛りになっていことに気が付いた。
タバコの吸い殻は常に若い人が片付けているはずが、こんなにも入っているってことは・・・


「ねぇ、翔さん」

「何だ?」

「いつから待ってた?」

「いつからって・・・お前を見かける少し前」

「嘘だ」

「嘘じゃねぇよ」

「だってタバコの吸い殻、こんなにも山盛りになってるじゃん。
少し前の本数じゃないよね」

「お前達が店を出る少し前だったかな・・・」

「・・・」

「いやっ、もう少し前かも・・・」

「・・・」

「・・・わかったよわかった。
合コン始まって、すぐくらいから待ってました」

「何でかずの後つけなかったんだよ」

「それは・・・そこまでしたらマズイかなって」

「本当は俺の様子を見に来たとか?」

「う~ん・・・」

「女の子を駅まで送るところも、缶コーヒー買うところも見てたって事は、俺に付いてきたって事だよね」

「・・・あぁ、そうだよ。
お前が女の子に囲まれて、嬉しい顔してんじゃないかって、気になったんだよ。悪いか!」


何々、何ブチキレてんだよこの人。

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