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知らない世界

第28章 初めての合コン

「潤?」


車内が暗くてよく見えないけど、俺の名前を言う翔さんの声が何だか不安そうだった。
そんな翔さんに顔を近付けた。


「・・・!」


俺から唇を重ねると、何だか驚いたように体を軽くピクリとさせた翔さん。
キスするなんて、初めてじゃないのにね。


「潤・・・」

「翔さんヤ○ザだろ?
みんなに兄貴って慕われ、硬派と言われている翔さんが、何情けない声出してんだよ」

「情けないは余計だ」

「ほら、俺答えたぞ。してくんないのかよ」


体を俺の方へのりだし、唇を近付けてきた。
軽く口を開くと、唇が重なるとすぐに舌を絡め合った。


「んっ・・・んふっ・・・はぁ・・・」


激しく絡め合ったあと、ゆっくりと唇を離した。


「潤・・・」


優しく名前を耳元で囁くと、ギュッと抱き締められた。


「今日行けなかったけど、アパート探しにいくの、付いて行ってくれるんだろ?」

「いつでも時間作るよ」

「わざわざ時間作ったら、若い人達に迷惑だから、空いてるときでいいよ」

「真面目だな。わかったよ、また連絡する」


車を降り、別れた。


「あんな恥ずかしいこと言われて、寝たふりしてたらマジで寝ちゃったよ。
でもちょっと嬉しかったりして」







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