知らない世界
第4章 仲直り
「潤、帰ろうぜ」
「ごめん雅紀、ちょっと寄りたい所があるから、先に帰って」
「どこ行くの?
暇だし、俺もついて行ってもいい?」
「今日は・・・ごめん」
そう言って学校を出た。
事務所、いわゆる二宮の家に向かう俺は、なぜか足取りが軽い。
「あの角を曲がると事務所・・・」
今度はドキドキしてきた。
角からのぞくと、若い人が1人、掃除をしていた。
俺は思いきって声をかけた。
「あのぉ・・・すみません」
「んっ・・・何だ?」
「櫻井さん、いますか?」
「櫻井の兄貴に何の用だ」
「えっとですね・・・その・・・」
柄にもなくモジモジしている俺。
プレゼントを持って、大好きな先輩に今から告ろうとしている女子のよう。
「おい、どうした?」
「すいません、何かこのガキが櫻井の兄貴にいないかって」
「あれっ?
お前この前の・・・もうケガの方は大丈夫か?
こいつは若にやられた・・・」
「あっ、あのときの・・・」
「あのときは本当、ありがとうございました」
どうしよう。
お礼は言ったものの、この人は誰なんだろう。
あのときは助けてくれた人の中の、1人なんだろうけど、全く覚えていない。
「ごめん雅紀、ちょっと寄りたい所があるから、先に帰って」
「どこ行くの?
暇だし、俺もついて行ってもいい?」
「今日は・・・ごめん」
そう言って学校を出た。
事務所、いわゆる二宮の家に向かう俺は、なぜか足取りが軽い。
「あの角を曲がると事務所・・・」
今度はドキドキしてきた。
角からのぞくと、若い人が1人、掃除をしていた。
俺は思いきって声をかけた。
「あのぉ・・・すみません」
「んっ・・・何だ?」
「櫻井さん、いますか?」
「櫻井の兄貴に何の用だ」
「えっとですね・・・その・・・」
柄にもなくモジモジしている俺。
プレゼントを持って、大好きな先輩に今から告ろうとしている女子のよう。
「おい、どうした?」
「すいません、何かこのガキが櫻井の兄貴にいないかって」
「あれっ?
お前この前の・・・もうケガの方は大丈夫か?
こいつは若にやられた・・・」
「あっ、あのときの・・・」
「あのときは本当、ありがとうございました」
どうしよう。
お礼は言ったものの、この人は誰なんだろう。
あのときは助けてくれた人の中の、1人なんだろうけど、全く覚えていない。