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知らない世界

第30章 恐怖からの解放

あの時、翔さんと電話をかけながらしたときの事を思い出した。
一度指を抜き、浴槽をまたいだ。
もう一度中指をあてがい、ゆっくりと腰をおろした。


「あっ・あっ・入っ・・・た」


入った中指じゃなく、腰を動かした。


「はっ・はっ・んっ・・・いっ・いいっ」


出る声は、頭から浴びているシャワーの音でかき消される。

ートントンッ・・・トントンッー

気持ちよさに腰を動かしていると、ドアをノックする音がした。


「おいっ潤、長いけど大丈夫か?」

「あんっ・・・あっ・大丈夫・・・です。
もう出ます」

「ならいいんだけど」


しまった、大野さんがいることを忘れていた。
声、聞こえてないよな。
でも止められない。
だって・・・だって・・・


「あぁん・いいっ・・・
あっ・イクッ・イクッ・・・あっ・あぁぁぁ」


俺が大量に出した白い液は、浴槽を伝いシャワーで流されていった。


「ハァ・ハァ・ハァ・・・」


息を整えながらシャワーを止め、フラフラしながらお風呂場を出た。
パジャマを着て何もなかったような振りをして、部屋に戻った。


「大丈夫か潤」

「えっ・・・あぁ、はい大丈夫です」


ベッドに向かうと、飲み終えた大野さんも用意した布団に転がった。


「バレてない・・・よな?」






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