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知らない世界

第30章 恐怖からの解放

「シャワー浴びてきます」


潤のうしろ姿を見ながら、缶ビールを開けた。
あの時のように手際よく作ったつまみを食べた。


「兄貴は潤にこんなこといつもしてもらってるんだな」


諦めたとは言っても嫌いになった訳じゃない。
なんだかちょっとさみしい気分になった。
でも潤が俺を頼ってきてくれたのは、マジで嬉しかった。


「それにしても、どこのどいつなんだ。
いたずらにしては度が過ぎる。
さすがのあいつも相手がわからなければ、ビビるよな。
そんなところが、あいつの可愛いところだけど」


何て事を考えながら、気が付いたら3本目のビールの蓋を開けていた。


「それにしても潤のやつ、シャワー長いな。
大丈夫か?」


気分でも悪くなったのかと心配になって、風呂場に向かった。


「おい潤、長いけど大丈夫か?」

「あんっ・・・あっ・大丈夫・・・です。
もう出ます」

「ならいいんだけど」


部屋に戻ろうとしたら、シャワーの音に紛れて潤の声が聞こえた。


「あっ・イクッ・イクッ・・・あっ・あぁぁぁ」


俺は背中がゾクゾクッとして、部屋に戻った。
開けたビールを一気に飲むと潤が出てきた。


「大丈夫か潤」




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