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知らない世界

第33章 逆恨み

「誰だテメェ・・・お前は・・・
何でここがわかったんだ・・・あっ!!」


ドアを開けると、あのときの女が立っていた。
持っていたバッグからドスを出し襲ってきた。


「うっっっ!・・・コノヤロォ・・・」


避けきれず、ドスで脇腹を刺された。
よろめき壁にもたれ掛かると、女はさらに迫ってきた。


「あんたのせいで私は・・・」


ドスを持つ女の手を掴んだ。
脇腹を刺された痛みと、何とも言えない女の殺気で押し返すことができない。


「あんたのせいであの人にボコボコされ、捨てられて、惨めな生活させられてんのよ!」

「テメェがまいた種だろうが!
人のせいにしてんじゃねぇ!」


俺の声で潤が部屋からこちらを覗いた。


「どうしたの翔さん・・・翔さん!
あんたあのときの・・・」

「潤、大野に連絡しろ!」

「わかった。
『ごめんかず、かけ直す』」


女と揉み合っていると、またドアが開いた。


「姐さん、大丈夫ですか?」

「奥に、あのときのガキが・・・」


男は俺と女を飛び越え、後ろからドスを抜き部屋に入っていった。
ヤバイ・・・潤がやられる。


「潤!逃げろっ!」



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