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知らない世界

第33章 逆恨み

「俺と友達にならなければ、潤はこんな思いしなくてすんだのに・・・」

「若・・・そんなこと言わないで下さい。
潤だって、そんな風には思っていないですよ」


自分を責めるかず。
それを優しくなぐさめる大野さん。
それからしばらく沈黙が続いた。


「あっ兄貴、若頭と潤が出てきました」


処置が済み出てきた俺に、真っ先に俺達に駆け寄るかず。


「先生、2人は、櫻井と潤の具合は?」

「脇腹を刺された方は、出血がひどかったけど命に別状ない。
坊主の方は腹を刺されてはいたが、大したことはない。
ただ、腕の傷がちょっと深くてな・・・
後遺症が残らなければいいんだけど」


俺達はそのまま病室へ運ばれた。


「とりあえずよかった」

「そうですね。
後は自分達が見ますから、若はお帰りください」

「いいよ、潤が目が覚めるまでここにいる」

「でも他のお友達が・・・」

「実は潤だけなんだ、誘ったのは。
だから俺、ここにいる。いてもいいだろ?」

「若?・・・わかりました。
もしお疲れになったら、いつでもおっしゃってください。送ります」

「うん、ありがとう」


それから1時間くらいして、俺は目を覚ました。









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