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知らない世界

第34章 覚悟

『遅くなっても俺、起きて待ってるから』

『おい潤・・・』

「兄貴、潤からですか?」

「あぁ・・・マンションに来るってさ」

「どうしたんですか?
何か用でもあったんじゃないですか?」

「・・・」

「あとの事はいいですから、兄貴は帰ってください。今から送ります」

「いや、いい。事務所へ戻ってくれ。
今日は事務所に泊まるよ」

「最近兄貴、潤に会っていないんじゃないですか?話もまともにしてないみたいだし・・・」

「あぁ・・・
例のやつらの事もあって、忙しいし・・・」

「昨日大将に話してたこと、潤と話し合った方がいいんじゃないですか?これからどうするか」

「これからか・・・」

「潤に会って、ちゃんと話した方がいいですよ」

「・・・」

「兄貴、男らしくないですよ。
そんな男らしくない兄貴、見たくないです」

「💢・・・わかったよ。
でも一度事務所に戻ってからだ」

「いいですよ、俺がやっておきますから」

「あいつは、お前ら若いもんに迷惑かける事が嫌いなんだよ」

「ハハハッ・・・
さすがの兄貴もあいつにはかなわないみたいですね」

「連中には見せられない姿だよ」

「あいつは俺達より、筋が通ってるかもしれないですね」

「そうかもな」



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