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知らない世界

第35章 盃

テーブルに突っ伏している俺の頭を叩いた。


「お前、勢いに任せて酒なんか飲みやがって、何考えてんだ!」

「何考えてんだも何も、こうでもしなければ翔さん、はっきりしなかったじゃねぇか」

「だけどお前、まだ未成年だろ?」

「盃かわすのに酒以外じゃできないだろ?
どうせならもっと早くに気が付けよな」

「ハイハイ、兄貴も潤もそこまでそこまで。
続きは2人の時にしてください」


大野さんの後ろでクスクスと笑う人、勢いよく言い合う俺達にちょっとビビる人がいた。


「その・・・まぁ、お前はもう帰れ」

「そうするよ。
それじゃ皆さん、お騒がせしました」

「あっ、俺よかったら送ります」

「じゃあ頼む」

「大丈夫です。
タクシーで帰るので呼んでもらえますか?」

「遠慮するなよ。もう他人じゃないんだから」

「潤、送ってもらえ」

「・・・じゃあ、すみません、お願いします」


若い人に乗せてもらい帰ることにした。


「あ~、何か頭痛い」

「酒飲んだからだよ」

「こんな思いしてまで、何で酒なんか飲みたがるのかな?」

「まだ潤が、ガキって証拠だよ」

「皆さんからしたら、俺はまだまだガキなんですね」

「そうだな、お前は櫻井の兄貴の相手であり、俺達の弟分だから」


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