テキストサイズ

知らない世界

第37章 いやな客

気を付けろと言われても、何をどう気を付ければよいのやら・・・


「正直、わかんねぇよ。
ふわぁ~・・・今日も疲れた」


あくびをしながら運転中。
大将の好意で、俺の駐車場を借りてくれてる。


「翔さんに恩返ししてるだけだって言っても、これだけ親切にしてもらって、本当に申し訳ないよ」


この恩返しは、俺が自分の店を持てるようになることなのかな?


「頑張ろう。
そうだ、ちょっとかずの家の方へ回ってみよ」


かずの家の近くまで行くと、少し狭い路地に数人の人影が見えた。


「何だ?
何か嫌な感じがするなぁ・・・」


少し窓を開け、ゆっくりと走った。


「おいっ、何でだよ」

「もうほっといてくれないか」

「兄貴がもう一旗挙げようって言ってるんだ。
また俺達が集まって、兄貴を助けようぜ」

「行き場のなくなった俺を拾ってくれたこの組に泥をぬるようなことはしたくない。
お前達も拾ってくれた組に恩はないのか?」

「行きたくて行ったんじゃねぇよ。
若僧にペコペコして、もううんざりだよ。
なもう一度兄貴と再興しようぜ、なぁ神崎」

「えっ!?神崎さん?」

「んっ・・・誰だ?」

「あっ・・・」




ストーリーメニュー

TOPTOPへ