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知らない世界

第37章 いやな客

しまった!
窓を開けていたことを忘れて、ついつい声出しちゃったよ。


「バレちゃったかな?」


急にスピードをあげると怪しまれるから、同じスピードで通りすぎた。


「あいつら、神崎さんを引き戻らせようとしてたんだ。
あの様子なら、神崎さんは大丈夫だな」


かずの家の前を通りすぎ、マンションに向かうと携帯がなった。


「翔さんかな?
あっ神崎さんからだ・・・もしもし」


さっき神崎さんには気付かれたかも。


『もしもし、潤か?』

『はい・・・』

『さっき前通ったの、お前だよな?』

『すみません、話を聞くつもりはなかったんです。バイトの帰りにそっちに回って帰ろうとしたらたまたま・・・ごめんなさい』

『いいんだよ。
ただ櫻井の兄貴には黙っててほしいんだ』

『大丈夫、言ったりしませんよ。
もしかして大きな絆創膏、連中に?』

『まぁな。
断ったら3人から袋叩きだよ』

『神崎さんは、本当にあの組に戻る気はないんですね?』

『あぁ、ないよ・・・信じてくれ。
俺はこの組に惚れた。兄貴達に惚れた。
お前にもな』

『神崎さん、俺信じます。
これからもかずの組、翔さん達を助けてあげてください』


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