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知らない世界

第5章 仲直りのお礼

「・・・とあと、ビールを・・・」

「櫻井さん、車だからお酒は駄目ですよ」

「大丈夫大丈夫。ビールなんて、ジュースみたいなもんだから」

「だけど・・・」

「わかったよ。お前がそう言うならやめとくよ」


何かいろいろ聞きたいことがあったのに、いざとなると聞けないもんだな。


「どうした?緊張してるのか?
そう言えば、俺に聞きたいことがあったんじゃなかったか?」

「そうなんですけど、何から聞いていいのか、どう質問していいのか、頭の中が整理ができてなくて・・・」

「何でもいいぞ。言葉を選ばないで聞いてくれればいいよ」

「え~とですね・・・その・・・」


何を俺はモジモジしてんだよ。
俺はこんなモジモジ君なんかじゃないはずなのに、どうしちゃったんだよ。


「まぁ、聞きたくなったら聞いてくれよ。
しかし本当にお前、見た目によらず可愛いな」


俺は本当は、見た目の通りのワイルドなやつなんです。
ただ櫻井さんの前では、そのワイルド感がどこかへいってしまうようです。

そうこうしているうちに、見たことないような美味しそうな料理が運ばれてきた。


「さぁ、食べよう」


たわいない話をしながら、食事をした。






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