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知らない世界

第5章 仲直りのお礼

食事をしながら俺は思った。
こんなガキを相手に、楽しいのか?
俺はこの人達と付き合っていていいのか?


「んっ?どうした、うかない顔をして。
何か心配事でもあるのか?
俺でよかったら話してみろよ」

「別に何でもないです」

「それならいいけど・・・
おかしなやつだな」


おかしい、今日の俺は確かにおかしい。
今日だけじゃない。
櫻井さんと一緒にいると、何だかいつもの俺ではいられない。


「ふぅ・・・食った食った。
じゃあそろそろ行くか」

「はい、ごちそうさまでした」


車に乗り込み少し走ったところで、腹に収納スペースゼロの俺にビックリする事を聞いてきた。


「よかったら俺んちにちょっと寄ってかねぇ?」

「いいんですか?」

「あぁいいよ。
じゃあすぐそこにうまいケーキ屋があるから、買って行こう」


ヤ⚪ザがケーキですか・・・
にっ、似合わねぇ。


「ちょっと待ってろ」


ビシッとスーツのヤ⚪ザがケーキを品定め・・・
お店とあの容姿がまったく合ってない。
でも何だか嬉しそう。
ケンカばかりしていたかずが、おとなしくなったのが、そんなにも嬉しいのかな。


「お待たせ」


そこから10分くらいで、櫻井さんのマンションに着いた。





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