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すぐに学校に退学届を提出した。
しばらくは足の治療に専念。
病院へ行く度に、神崎さんの様子を見に行った。


「あれっ・・・いない」


ICUに行くと神崎さんがいない。


「あっ、君・・・」

「こんにちは。神崎さんどうしたんですか？
何かあったんですか？」

「先生がもう大丈夫だろうって、個室に移りましたよ。案内しますね」

「ありがとうございます」


案内された病室で、点滴やら何やらいっぱいついてベッドに寝ていた。


「神崎さん！」

「おぉ潤、いつも悪いな」

「俺も治療に来てますから、わざわざじゃないですよ。気にしないで下さい。
でも個室になってよかったですね」

「兄貴達やお前のお陰だよ。
早く元気にならないと、こんなによくしてもらって恩返ししないとバチ当たるよ」

「難しい世界ですね・・・ヤ○ザの世界って」

「そうか？」

「だってドスやチャカを振り回してると思ったら、世話になった恩返しなんて言ったり、俺みたいなガキを大事にしてくれたり、どんなに考えてもわかりません」

「学校の勉強と違って答えは出てこねぇよ。
でもわからないなんて言っているけど、お前はすでに全てやってるんだぜ。
ドスやチャカは振り回したりしてねぇけど」

「そうですか？俺は何もしてないですけど」

「お前の存在が組に影響与えてるのは事実だよ。
お前はいつまでも今のお前でいればいい。
何も変わることなく、変えることもない。
兄貴の支えになっていればいいんだよ」

「難しいから、考えないことにします。
じゃあ俺行きますね。また来ます」

「兄貴に怒られたりしないか？」

「そんな心の狭い人じゃないですよ、翔さんは」

「そうだな・・・気を付けて帰れよ」


病院を出て、仕込みの手伝いに店に向かった。