
知らない世界
第40章 2代目
翔さんがいつもスーツを買う行きつけの店。
「いらっしゃいませ、櫻井さん」
「今日は俺じゃなくて、こいつのスーツを作りに来たんだ」
作る?
ここに並んでいるのを買うんじゃないの?
「どういった感じのがよろしいですか?」
「えっ・・・あのぉ・・・」
「こいつ、こう言うのは初めてなんだよ。
まずは黒、あとは来年成人式だからあまり派手でもなく、地味でもなく・・・まぁ、任せるよ」
「わかりました。
まずサイズをはかりますから、こちらへどうぞ」
「あぁ・・・はい」
訳がわからず、言われる通りに店の奥へ着いていった。
メジャーでウエストだの股下だの、腕の長さだの
今まで経験したことないことをやられている。
ただ俺はじっと立っているだけ。
翔さんは近くのテーブルで、出してもらったコーヒーを飲み、新聞を読んでいる。
毎日見ているのにその姿は・・・
「カッコイイ・・・」
「えっ、何かおっしゃいましたか?」
「いやっ・・・別に」
何か超恥ずかしい。
「最近あの組に入られたんですか?」
「入った訳じゃないですけど・・・」
まぁ、入ったようなもんだよな。
「櫻井さんの弟さんですか?」
「弟でもないんです・・・」
返事に困る俺。
「あの組の方達はいい方ばかりです。
組長さんはじめ、櫻井さんが礼儀に厳しいですからね。
あの組にはうちのお店もお世話になってます」
「そうなんですか・・・」
こう言う場面は馴れてないせいか、会話が広がらない。
「はい、寸法は取れました。
次は色、柄を決めていきましょうか」
何か色んな生地を出してきた。
鏡の前で俺にあてて、翔さんとこれはこうだの、あっちはこうだの話している。
俺は鏡の前でマネキンのように立っているだけ。
俺は心の中で叫んだ。
「あぁ、面倒くせぇ・・・
もうここにぶら下がってるのでいいじゃん」
・・・てね。
「いらっしゃいませ、櫻井さん」
「今日は俺じゃなくて、こいつのスーツを作りに来たんだ」
作る?
ここに並んでいるのを買うんじゃないの?
「どういった感じのがよろしいですか?」
「えっ・・・あのぉ・・・」
「こいつ、こう言うのは初めてなんだよ。
まずは黒、あとは来年成人式だからあまり派手でもなく、地味でもなく・・・まぁ、任せるよ」
「わかりました。
まずサイズをはかりますから、こちらへどうぞ」
「あぁ・・・はい」
訳がわからず、言われる通りに店の奥へ着いていった。
メジャーでウエストだの股下だの、腕の長さだの
今まで経験したことないことをやられている。
ただ俺はじっと立っているだけ。
翔さんは近くのテーブルで、出してもらったコーヒーを飲み、新聞を読んでいる。
毎日見ているのにその姿は・・・
「カッコイイ・・・」
「えっ、何かおっしゃいましたか?」
「いやっ・・・別に」
何か超恥ずかしい。
「最近あの組に入られたんですか?」
「入った訳じゃないですけど・・・」
まぁ、入ったようなもんだよな。
「櫻井さんの弟さんですか?」
「弟でもないんです・・・」
返事に困る俺。
「あの組の方達はいい方ばかりです。
組長さんはじめ、櫻井さんが礼儀に厳しいですからね。
あの組にはうちのお店もお世話になってます」
「そうなんですか・・・」
こう言う場面は馴れてないせいか、会話が広がらない。
「はい、寸法は取れました。
次は色、柄を決めていきましょうか」
何か色んな生地を出してきた。
鏡の前で俺にあてて、翔さんとこれはこうだの、あっちはこうだの話している。
俺は鏡の前でマネキンのように立っているだけ。
俺は心の中で叫んだ。
「あぁ、面倒くせぇ・・・
もうここにぶら下がってるのでいいじゃん」
・・・てね。
