
知らない世界
第41章 襲名披露
どうして俺は涙を流したんだろう。
大野さんに言われるまで、信じられないかもしれないけど全然気が付かなかった。
そんな俺には翔さんは気付くはずないだろうな。
この儀式と言うのか、終わるまで俺は涙を拭わなかった。
ちょっとでも変な動きをしたら、場を乱すような気がしたから。
滞りなく終わると、俺と大野さんは皆さんに一礼して先に部屋を出た。
大将の手伝いをするため、着替えに翔さんの部屋へ戻った。
「俺、何で泣いてんだろう」
ベッドにドサッと座り涙を拭った。
大将からもらった白い割烹着に着替えていると、部屋をノックする音がした。
「はい、どうぞ」
「潤、大丈夫か?」
「大野さん・・・凄く緊張しました」
「いや、お前が泣いてるからびっくりして。
兄貴が様子見てこいって・・・」
「えっ、翔さん気付いてたの?
て言うか、こんなときに大野さんにそんなこと頼むなんて、なに考えてんだよ翔さんは」
「言われて来た訳じゃねぇよ。
兄貴の顔に書いてあったんだよ」
「翔さんの事、よくわかるんですね」
「まぁな。
付き合いなげぇし、俺は兄貴の一番近くにいたからな、顔見りゃわかるよ。
ところでどうしたんだよ」
「自分でもわかりません。
大野さんに言われるまで気付きませんでした」
着替えが終わりスーツをハンガーにかけた。
「心配させてすみませんでした。
話す機会があったら、翔さんに何でもないからって伝えてください」
「わかった。
手が足りなかったら、若いのに手伝わせればいいからな」
「はい、ありがとうございます」
俺は涙が出てないことを確認して、キッチンにいる大将のところへ行った。
「大将、遅くなりました」
大将と一気に料理をお膳に並べ、若い人と一緒に、大広間へお膳を運んだ。
大野さんに言われるまで、信じられないかもしれないけど全然気が付かなかった。
そんな俺には翔さんは気付くはずないだろうな。
この儀式と言うのか、終わるまで俺は涙を拭わなかった。
ちょっとでも変な動きをしたら、場を乱すような気がしたから。
滞りなく終わると、俺と大野さんは皆さんに一礼して先に部屋を出た。
大将の手伝いをするため、着替えに翔さんの部屋へ戻った。
「俺、何で泣いてんだろう」
ベッドにドサッと座り涙を拭った。
大将からもらった白い割烹着に着替えていると、部屋をノックする音がした。
「はい、どうぞ」
「潤、大丈夫か?」
「大野さん・・・凄く緊張しました」
「いや、お前が泣いてるからびっくりして。
兄貴が様子見てこいって・・・」
「えっ、翔さん気付いてたの?
て言うか、こんなときに大野さんにそんなこと頼むなんて、なに考えてんだよ翔さんは」
「言われて来た訳じゃねぇよ。
兄貴の顔に書いてあったんだよ」
「翔さんの事、よくわかるんですね」
「まぁな。
付き合いなげぇし、俺は兄貴の一番近くにいたからな、顔見りゃわかるよ。
ところでどうしたんだよ」
「自分でもわかりません。
大野さんに言われるまで気付きませんでした」
着替えが終わりスーツをハンガーにかけた。
「心配させてすみませんでした。
話す機会があったら、翔さんに何でもないからって伝えてください」
「わかった。
手が足りなかったら、若いのに手伝わせればいいからな」
「はい、ありがとうございます」
俺は涙が出てないことを確認して、キッチンにいる大将のところへ行った。
「大将、遅くなりました」
大将と一気に料理をお膳に並べ、若い人と一緒に、大広間へお膳を運んだ。
