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知らない世界

第42章 知らない世界

『俺の頼みと言うかお願いを聞いて欲しい。
櫻井さんと別れれられないか?
てか別れて欲しい。
このままあの人に関わっていたら、いつ命を落とすかわからないよ。
お前はヤ○ザじゃないんだろ。
ヤ○ザでもないのにこんな危ない目にあうなんて、あの人と付き合ってからだろ?
友達としてお前のそんな痛々しい姿見たくない。
だから頼む、櫻井さんと別れてくれ』


「雅紀・・・」


明るく振る舞っていたけど、あいつこんなこと考えてたんだ。
雅紀の気持ちはよくわかる。
これが逆の立場なら、俺も同じことをいってると思う。
しばらく携帯を握りしめ、画面が勝手に消えるまで見つめた。


「ごめん雅紀」


返事を送る事にした。


『俺にはもう翔さんと別れるなんて考えられないんだ。
俺の目の前から翔さんが居なくなるくらいなら、死んでもいいとすら思っている。
俺は確かにヤ○ザじゃない、でもかたぎでもない。
前に腹を刺されたときに俺は決めたんだ。
俺が翔さんを守るって。
だから翔さんと盃を交わした。
だから別れられないんだ。
わかってくれとは言わない。
でも、こんな俺でもよかったら、友達でいてくれるかな』


送信をするとすぐに既読マークがついた。
でもすぐには返事はこなかった。


「雅紀とはこのままになるのかな・・・」


へこんでいると先生が入ってきた。


「坊主、ちょっといいか?」

「先生・・・どうぞ」

「お前、2代目に会って何するつもりだ?」

「何って、俺の病室に乗り込んできたやつのことを聞きたい」

「教えられないって言われたら?」

「教えられない理由を聞く」

「どうしても知りたいのか?」

「はい」

「・・・わかった。
2代目の部屋に連れていってやる」


車椅子で翔さんの病室まで連れていってもらった。。





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