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知らない世界

第42章 知らない世界

「失礼します。
2代目、先生がおみえになりました」

「そっか・・・」

「あの・・・潤も一緒に・・・」

「潤も?」

「2代目、気分はどうだ?」

「明日にでも退院したいくらいです」

「さすがにまだ無理だ。
ところで2代目、坊主がどうしても聞きたいことがあるって言ったんで連れてきたぞ。
こいつの真剣な顔見たらちょっとな・・・」

「そうですか・・・
すみませんこいつがわがまま言って。
後で部屋まで送ります」

「まぁ体に負担がかからない程度にな」

「はい」

「翔さん・・・」


先生と若い人が部屋を出てから、馴れない手つきで車椅子を動かし、ベッドに近づいた。


「何だ潤。
聞きたいことがあるなんて言って、俺に会いたくなったのか?」

「そうじゃない」

「そうじゃない何て言うなよ。
何か寂しくなるじゃねぇか」

「そうじゃなくて・・・だから会いたかったよ。
会えなくて寂しかったけど、そうじゃなくて聞きたいことがあるんだよ」


ベッドから辛いはずなのに手を伸ばし、俺の頬を撫でた。


「そんなに真剣な顔をしてるんじゃ、ちゃんとこたえてやらなくちゃな・・・何だ?」


頬から手を離し、手を握った。


「翔さん・・・
あの2人の始末したの・・・俺だよね」

「それ聞いてどうするんだ」

「なぜか俺、記憶がすっ飛んじゃうんだ。
だから本当のことがしりたいた・・・それだけ」

「そっか・・・」


しばらく天井をみか上げてから話し出した。


「どんなことでも受け入れられるか?」

「あぁ。
その覚悟がなきゃ、無理して来ないよ。
何もなくても翔さんに会いたいから、無理しても来てたよ」


俺の真剣な顔をじっと見る。





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