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知らない世界

第42章 知らない世界

あれから普段通りの生活に戻った。
店の手伝いにも毎日行き、店を任されることも増えてきた。
毎日激しい夜を過ごすくらい、翔さんとの生活も
順調。
ある日の夜、翔さんから迎えに来るよう連絡があった。


「ご苦労様です」


若い人が出迎えに来た。
いまだにこれには馴れない。


「大広間で親父さんと2代目、若がお待ちです」


えっ!?
翔さんだけじゃなく、かずとかずのお父さんまで待ってるって・・・何事?
車を若い人にお願いして玄関へ向かうと、大野さんが待っていた。


「潤、急げ」


何事かと急いで大広間へ向かった。
行儀悪く靴を脱ぎ捨て廊下を走る。


「走るな!静かに」


小学生のとき以来、久々に聞くセリフ。
それでも待たせてはいけないと小走りで向かう。


「潤です、遅くなりました」

「入りなさい」


誰に教えられたわけではないけど、廊下に正座をして、指示あってから障子を開け中に入った。


「失礼します」


障子を閉めたその前に座り、かずのお父さんに頭を下げた。


「体の調子はどうかね?」

「おかげさまでよくなりました。
バイトにもちゃんと行ってます」

「君にはいろいろと迷惑かけて申し訳ないと思ってるよ」

「迷惑だなんて全然思っていません。
気にしないで下さい」


こんな事言うために俺を呼んだのか?


「そんなとこに座ってないで、こちらへ、櫻井の隣に来なさい」

「はい」


翔さんの隣に座った。


「まずは君と櫻井の事だけど、櫻井と和也に話は聞いた。
まぁ正直驚いたけどね」


マジか・・・超恥ずかしいんですけど!
んっ?でもまずはって事は他にも何かあるのか?




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