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知らない世界

第6章 最悪な学園祭

「手を離しやがれ」

「何だとコノヤロ!」


もう1人が俺の肩を掴み、殴りかかってきた。
上手くかわすと、1人で遊んでいた子供にぶつかってしまった。


「イテッ・・・邪魔だこのクソガキ!」

「あっ!!」


ぶつかった勢いで転んだ子供。
その子供に八つ当たり、手を挙げようとした。


「ヤバイッ!!」


慌てて俺はその子供をかばおうと、覆い被さった。
その行動にさらに逆上したのか、覆い被さった俺の背中を何度も殴った。


「やめろ!」


かずはみんなで作った作品を壊されまいと、必死に守った。
でもかずは、作品を守るためでも、一切元舎弟に手を出すことはしなかった。


「キャー!」


クラスの女子は悲鳴をあげる。


「もう・・・ヤバイ・・・かも」


俺を殴る元舎弟は、手を止めることなく殴り続ける。
子供はあまりの恐怖に、俺の服をギユッと握り、大泣きしている。


「助・・・けて・・・櫻井さん・・・」


何故か心の中で、いるはずのない櫻井さんに助けを求めた。


「ちょっとすみません、通してください」

「どうかしたんですか?何かあったんですか?」


よかった・・・
やっと助けが来た・・・?

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