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知らない世界

第1章 むなくそ悪い出会い

雅紀がからまれてから数日後の休日。
雅紀と出掛けようと歩いていると、俺達の横を通りすぎた一台の車が止まった。


「んっ?何だ?」


そんなことを思いながら2人で歩いていると、ドアが開き、人が降りてきた。


「誰・・・だ?」

「よおっ!」

「お前は・・・」

「この前はどうも・・・」

「・・・」


立ち止まった俺の後ろに、さりげなく隠れる雅紀。


「何のようだ?」

「別に。
今から学校の転入の手続きに行くところで、お前の姿が見えたから、ちょっとあいさつでもってね」

「それはご丁寧に・・・
でもお前に挨拶される筋合いはないね」

「相変わらず生意気な口きくじゃねぇか」

「若!」


また車のドアが開き、スラリとした、何というかこの人本当にヤ⚪ザ?と言いたくなるくらいのイケメンが降りてきた。
例えるなら、モデルのような人。
思わず俺は、その人に見とれてしまった。


「若、時間です。乗ってください。
かたぎのかたに手を出すのは、やめてくださいって言ってますでしょ?
・・・若と何があったかわかりませんが、申し訳ありませんでした。
時間がないので今日はこれで・・・!!」


頭を上げたとき、その人と目があい、なぜだかしばらく見つめあってしまった。


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