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知らない世界

第6章 最悪な学園祭

「潤!潤、大丈夫か?」

「・・・櫻井・・・さん?」


何で?何で櫻井さんが?
ヤバイ・・・俺ヤバイかも。
櫻井さんの幻覚が見えるなんて、俺もやきがまわったもんだな。


「歩けるか?とりあえず保健室に行くぞ」

「はい・・・」


意識がもうろうとしながら、かかえられながら保健室に行った。


「あれっ?
この匂い・・・このタバコの匂いは・・・」


この匂いは幻覚でも何でもない。
と言うことは・・・


「潤、大丈夫か?」


保健室のベッドに寝かされた。


「櫻井、潤は大丈夫か?」

「はいっ、とりあえずここで少し休ませてもらって、病院に連れていきます。
若は大丈夫ですか?」

「俺はたいしたことないよ。
じゃあ俺は教室に戻るから、あと潤のことはよろしく頼む」

「わかりました」


本当に櫻井さん?
幻覚じゃないんだ。
でも何でここに櫻井さんがいるの?


「潤、先生に事情をはなしてくるから、少し待ってろ。すぐ病院に連れて行ってやるからな」

「うん・・・」


優しく頭と頬を撫でた。
俺はその手を握った。


「心配するな、すぐ戻ってくるから」


おでこに軽くキスして、保健室を出ていった。




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