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知らない世界

第7章 最悪なあとに

かずの時ほどではないけど、1枚食べきるほどの食欲はない。


「ふぅ~」

「何だ、もう食えないのか?」

「普段なら1枚いけるんですけど・・・」

「やっぱ殴られた影響か?
じゃあ、シャワー浴びて、さっぱりしてこい。
気に入るかわからないけど、お前に似合いそうな服を買ってきたから」

「あのとき・・・
わざわざ買いに行ってくれたんですか?」

「別にわざわざじゃないよ。
タオルはそこの引き出しに入ってるから、適当に出して使っていいぞ」

「はい」


ヤ⚪ザだけど、結構きれいにしてるんだな。
自分でやるのかな?
組の若い人が来てやるのかな?
それとも・・・

どこかの綺麗なお姉さんが来て、色々やっていくのかな?


「だよね~・・・はぁ。
あんなイケメン、女の人がほっとくわけがないか。
何当たり前のこと言ってんだ、俺」


頭からシャワーを浴びた。


「あの人、あの日のことはもう、わすれたゃったのかな?
勝手に緊張して、勝手に意識してドキドキして、俺1人でバカみたい」


勢いよく頭と体を洗った。


「イテテテッ・・・やっぱまだ痛いよ。
この痛みはいつまで続くのかな」



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