テキストサイズ

知らない世界

第8章 打ち上げの日に

俺は目を合わせることもできず、飲み物を持ってみんなのところへ戻った。


ヤベェ・・・超ドキドキしてるよ。
だって数分前に、やきもちやいてるだの何なのってその・・・またキスしちゃったじゃん?


「俺先に帰ろうかな?」


俺が飲み物を持っていった直ぐ後に、かずがピザを持ってきた。
戻ってきたかずに気が付いた女子が、近付いてきたが、かずは俺から離れず、雅紀と他の男子と話し出した。


「せっかく女子が声かけてくれるのに、いいのかよ?」

「俺も潤も、そこまで女子にちやほやされたことないぜ」

「声かけてくれるのは嬉しいけど、俺あそこまでグイグイこられるのは苦手かも・・・ハハッ!」

「うらやましいことで。
あ~あ、俺も言ってみたいよ」


自分の家なのに、女子から声をかけられないように、俺の陰に隠れるかず。


「本当にお前、少し前までケンカばかりしていたかずなのか?」

「も~、それは言うなってば」


楽しい時間はあっというまに過ぎていく。


「おじゃましました」

「また月曜日な」

「二宮君、またね」

「みんな、気をつけて帰ってね」


みんな帰っていき、俺は後片付けを手伝うためにかずの家に残った。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ