夜空は百合の花を狂気的に愛す
第1章 ブドウ
私が姉…!
ずっと一人っ子で妹か弟欲しいと思っていたから年齢は同じだけど弟が二人もできてなんだか嬉しい。
ふふっと笑っていると夜くんが私に手を差し出してきた
「はい!握手しよ!」
「ええ、よろしく!」
なんだかすっごく姉弟っぽくてドキドキする…
私はぎゅっと両手で夜くんの手を握った
けど…
ゾク――――
その驚くほど冷たい手に私は一瞬驚いて手を放そうとした
しかし
私の手をぎゅっと痛いくらいに強く握って離さない夜くん
「これからよろしくね
”ユリオネエサン”」
その声になんだか
とてつもなく恐怖を感じて
私は黙って頷くことしかできなかった