僕は君を連れてゆく
第11章 ☆気象戦隊☆ARASHIレンジャー☆part3 合宿編
翔さんはみんなで夜にトランプをやろうと思ったんだ!ってちょっと照れ臭そうに笑った。
東山「さぁ、荷物を運んで昼飯にしよう!15分後に1階に集まってくれ!」
5人「はーい!!!」
それぞれ、荷物を部屋へ運び入れた。
俺は一番、端っこ。となりはおーのさんだ。
荷物の少ない俺はすぐに片付けも終わってしまい、時間をもて余した。
「おーのさんの部屋に行ってみようっと!」
部屋をでて、おーのさんの部屋のドアをノックした。
中から返事はない。
「あれ?いないの?」
おーのさんの隣は翔さん。
翔さんの部屋から潤くんの声も聞こえる。
二人で荷物を片付けているようだ。
翔さんの隣が潤くん。
潤くんの隣が相葉さん。
「相葉さんの部屋に行こっ!」
相葉さんの部屋のドアをノックした。
相葉「はーい!」
「俺!」
相葉「どうぞ!」
「片付け終わった?」
相葉さんは窓を全開にして窓の縁に腰掛けていた。
太陽の光が相葉さんの部屋、いっぱい入り込んで
とても明るかった。
それは、あの時の相葉さんの笑顔で。
自然と俺まで笑顔になる。
相葉「天気が良くて気持ちいいね。こっち来て!下に川が流れてるんだよ!」
柔らかい声に導かれて窓の方へ行くと、相葉さんが
ストンと縁から降りて俺を窓際に立たせた。
肩に手を置いて
相葉「ほら、見て!」
背中に相葉さんの温もりがある。
耳元で相葉さんの声がする。
体中の血液が早足になって血管の中を走っている。
途端に恥ずかしくなって
「どこ?」
相葉さんの方を見たら…
ふにゅ
俺の唇に柔らかい感触が…
本当に、少しだけ。
ほんの少しだけ。
唇が触れた。
わさとじゃないよっ!!!
相葉「チュウしちゃった‼」
「ごっ、ごめん!」
慌てて体を離した。
相葉「大丈夫だよ~!これくらい!」
そう言って、窓を閉めている。
“これくらい”
キスくらい、なんてことない。
俺とのキスなんて回数に入らない。
そういうこと?
相葉「時間だ。行こう?」
窓から相葉さんへ降り注ぐ光。
相葉さんの世界と俺の世界を隔てる壁のように見えた。