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僕は君を連れてゆく

第11章 ☆気象戦隊☆ARASHIレンジャー☆part3 合宿編

-松本side-

松本「ねぇ、同じところをグルグルしてない?」

櫻井「俺も同じこと思った。それになんだこの霧は。」

麓のスーパーまでは道は1本しかない。

だから、元来た道を戻れば必ず着くはずだ。

なのに、さっきから景色が全く変わらない。

時間ばかりが過ぎていく。

松本「みんな心配してるよね。あっ!電話!って置いてきちゃった…翔さんは?」

櫻井「さっきからずっと、圏外なんだよ。」

一度、車を止めた。そして、スマホを見せてくれた。

確かに圏外だった。

車から出てみた。

櫻井「おい!出るなよ!」

すると、霧がサッーと晴れてきた。

松本「ね?晴れてきたよ?」

櫻井「おぃ!誰だ。お前は。」
翔さんが凄い怖い顔で車から降りてきた。

松本「え?」

振り返ると黒い服を着た男が立っていた。

黒服の男「ずいぶん、威勢がいいなぁ。」

目まで隠れていて顔がわからないが、口元は笑っているように見える。

松本「誰だ!ヤるのか?おい!」

櫻井「潤!やめろ!落ち着け。」

黒服の男「君の顔は怒っても綺麗なんだね。でも、すぐに熱くなって周りが見えないタイプだね。こういうのが、一人いると大変だよね。」

松本「なっ…」

何も言えなかった。
俺はすぐに冷静さを欠いて空回りしてしまうことが多いんだ。

黒服の男「逆に君は頭がいいんだね。そういう人、結構好きよ?」

翔さんは俺の手を引いて隣に立たせた。

目が合うと「大丈夫だ。」そんな風に頷いた。

櫻井「褒めてもらってるかな?」

黒服の男「褒めてるよ。それにお前は可愛い顔をしている。」

櫻井「お前にそんなこと言われてもちっとも嬉しくないね。さぁ、用件はなんだ?手短に頼む。お前に付き合ってるほど暇じゃないんだよ。俺たち。」

黒服の男「クククっ。これからわかるさ。もう、始まっているんだからな。」

バッと飛んだと思ったらログハウスの前にいた。

松本「なんだったんだ…」

櫻井「ケガはないか?」

松本「うん。ありがとう。ごめん。俺…。」

櫻井「気にするな。お前らのために俺がいるんだ。」

頼りになる。この人は。

俺は足が震えていた。

怖かった。

相葉「あっ!おかえりっ!」

三人の顔を見たらホッとした。

足から力が抜けていくのが分かった。

櫻井「おい!潤!」



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