僕は君を連れてゆく
第14章 おおきなかぶ
翔ばぁさんは夕飯を済ませ、一人でお風呂へ
向かいます。
着物を脱いでいると、智じぃさんがやってきて…
「済まなかったな。」
翔ばぁさんは見向きもしません。
「おいらが悪かった。もう、二度としないから。な?」
全部、脱いだ翔ばぁさん。
手拭いを自分の中心に持って振り返り、
「おじいさんも懲りない人ね。」
と言いました。
智じぃさんも急いで着物を脱ぎました。
翔ばぁさんの後を追ってお風呂へ。
仲直りのお風呂はとっても、熱いお風呂だったそうで…。
「明日、この種を蒔くぞ。」
「はい。」
翔ばぁさんはもう、頭をあげることも出来ません。
「そんな顔で見るな。」
「どんな顔です?」
「そんな顔は、そんな顔だ!」
「今日はもう無理ですよ?」
「わかっている。」
「ウフフ。」
翔ばぁさんはそのまま、寝てしまいました。
やっぱり、智じぃさんは翔ばぁさんに頭が上がりません。
翔ばぁさんの髪を撫でて、口づけ、智じぃさんも
眠りにつきました。